佐藤道也さんと『25ansウエディング ジュエリー号』
2016 トレンドに流されないために
2016年に創刊30周年を迎えた『25ansウエディング』。ジュエリー号では節目の年を記念して、ブライダルリングのクロニクルを佐藤さんに監修していただきました。
Let’s review! ブライダルリング・ヒストリー
日本で婚約指輪が定着し始めたのは’60年代初頭のこと。当時ダイヤモンドはごく一部の富裕層のもので、誕生石や真珠のリングが多かったといいます。
ダイヤモンドのエンゲージリングが一般に広く浸透したのは’70年代に入ってから。大手の卸売会社が「お給料の3カ月分」というキャッチコピーと共に流したドラマ仕立てのCMがきっかけでした。デザインは立て爪のひとつ石が一般的で、ダイヤモンドを少しでも大きく見せようと大きな爪で石を高く持ち上げたものが多く、宝飾業界では「鬼爪」などと呼ばれていたのだそうです。
1980年、「ジュエリー シュガー」創業。’86年には『25ansウエディング』の前身、『ザ・ウエディング』が創刊されます。世の中はバブル景気に浮かれ、イエローゴールドのゴージャスなジュエリーがステイタスに。アームがゴールド×プラチナの、コンビのエンゲージも人気でした。
’90年代に入り景気が低迷してくると、エンゲージの主流はフォーマル度の高いプラチナに移行。海外のスーパーブランドも選択肢のひとつとなり、リングのバリエーションも豊富になっていきました。また、日常でもつけやすいという理由から、パヴェづかいのリングにも注目が集まり始めました。
2001年、満を持して『25ansウエディング ジュエリー号』が誕生。佐藤さんが監修したブライダルリングの基礎講座は読者の圧倒的な支持を受けて連載企画となり、現在も花嫁のバイブルに! エンゲージとマリッジの重ねづけが定着したのはこの頃で、’00年代の半ばからはエタニティタイプのマリッジに、立て爪のエンゲージを重ねづけする花嫁が急増しました。
そして’10年代。センター石を極小のメレで囲んだクラシカルなエンゲージが人気となり、現在に至ります。

こうしてブライダルリングの歴史を見ていると、流行がないはずの宝飾品に流行が生まれてしまう原因は、消費者の定番化した買い方にあるという気がしてきます。
トレンドというのは魅力的ですが、惑わされず、飽きずに使える逸品を選びたいところ。2016年、ジュエリー シュガーが銀座から南青山に移転した大きな理由のひとつも、そこにありました。心ゆくまでじっくりと、オーナーに相談をしながら商品を選びたいというお客様の声を受けて、サロン風のショップをオープンしたのです。
よいジュエリーに触れて、普遍的なものを見抜く目を持つことができれば、宝飾品は一生使うことができます。
最後にジュエリー シュガーがおすすめするエンゲージリングをご紹介して、クロニクルを閉じることにいたします。

井出千昌


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